2037年の妄想ブログ:
来年の2038年問題を控え、世の中では空前のシステム置き換えブームになっている。
その中で最近、話題になっているのが「AIによるプログラム移植」だ。
簡単に説明すると、移植元のプログラムコードと外部とのやりとり(I/F)を入力すると、AIが最新システムで動作するプログラムコードを自動生成するというのものだ。その実力は、世の中一般の平均的なプログラマーより少し上の中上級レベルだ。
自分も何度かプログラマーの面接を行ったことがあるが、技術資格、履歴書の実績、会話から推測したレベルと、実際に仕事をしてから判明するレベルとで、大きな隔たりがあることがよくありました。
そんな経験をしている人から見ると、実力が明確なAIプログラマーは使い勝手が良いのでしょうね。
しかし、このAIプログラマーの仕事でも、人間同様、バグ(不具合)が発生します。基本フローに基づく操作であれば、ほぼ完ぺきに動作するのですが、ちょっとしたイレギュラー操作で不具合が生じることがしばしばあります。
原因は元のプログラムにあったバグが顕在化したり、昔と今のOS仕様の差異によるものであったり、AIの限界だったりと様々です。
また、このあたりの検証そのものをAIで行う試みもありますが、今まで問題があった事例に類似した検証は強いのですが、小学生にでも思いつきそうな条件での検証が漏れたりと、成果は芳しくないようです。
そこで、検証、特にイレギュラーな操作に対する検証は、未だに人力に頼っているようです。
一方で、システムはより巨大で複雑化しているため、某ネットショッピングの倉庫みたいな場所に大量のテスターとして雇われた人たちが集められ、検証しているいるそうです。テレワークが普及している令和時代でも、機密性の高いシステムのため、一カ所に人を集める、こんな手法がとられるんですね。
数百を超す人たちが、PC、スマホ、タブレット等に向かい、黙々と検証操作を続ける光景は、まさにディストピアです。昔と異なり、給料は時給ではなく、操作回数実績に応じた給与体系なので、ひたすら操作し続けるその姿は、本当にディストピアです。
AIが注目だされた、2010年代後半にAIの上司によって人間が働かされる時代が来ると言われたりしていましたが、この光景は、それに近い世界なのかもしれませんね。
なお、就業時間の規制は厳しいので、平成時代のブラックIT起業に比べたら、ハードな仕事ではありません。
あくまでも、見た目がディストピアなだけです。