はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」
約20年前のスペイン旅行ですね。
ツアーガイドが夏は日中40度以上になり、庶民は一番暑い時間帯は仕事にならないので自宅に帰って家族とランチ。食事は夕食より昼食のほうが豪華で、ゆっくりとご飯を食べた後は昼寝(シエスタ)をする、午後3:00くらいのそして少し涼しくなってから仕事を再開、帰りは遅くても午後7:00、帰って生ハムなどの軽いタパスをつまみながらワインを飲んでおしゃべりを楽しむと解説していました。
この話自体は別に目新しい内容ではなかったが、昼間から多くの大人がレストランでガヤガヤとワインを飲みながらランチを楽しみ、午後3:00くらいまで閉まっている店を実際に見るとすごいカルチャーショックだった。
ガイドのコメントだと現地の高給取りのサラリーマンは日本人同様、ランチは短く夜遅くまで働いているらしいが、一方、安い給料の庶民は高級食材や高級レストランで食事をしたり、ブランドものを持ったり、海外旅行に頻繁に出掛けたりすることはないけれど、できる範囲で生活を最大限楽しんでいる感じが伝わってきました。
こんなきっちりしない生き方でもいいんだというのは、自分にとって目から鱗でした。
かと言ってこの後20年で、自分がそのような「ゆるーい生き方」をしたかと言うとそんなことはなかったですが、そんな選択肢もあるんだというのは心のゆとりに繋がり、辛いと思ったときの心の支えになったのではと考えています。
それにしても、コロナが落ち着いたらまたスペインに、さらにまだ訪問したことがないイタリアあたりに行って、もう一度ラテンの空気を吸ってみたいですね。