未来そうぞう日記

知的障害を持った息子と巡る日曜の東京、神奈川周辺の散歩、未来予想(妄想?)、そして気になる話題を報告します。

さようならMT車

去年のニュース記事だが個人的にはかなり衝撃的だった。

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20年近く前になるが仕事でベルギーやドイツに何度か行きました。

そのとき現地人から自動車と言えばMT(マニュアルトランスミッション)車、AT(オートマチックトランスミッション)車に乗るのは男じゃないなんて話を聞きました。とりあえず女性蔑視という話は置いておき、2000年代前半で日本では9割がAT車でしたが、欧州では当時9割以上、現在でも8割はMT車のようです。

 

これは欧米全般に言える話と思いきや、北米では日本同様AT車の方が主流。

操作が難しいほうを乗りこなす方がカッコイイとか、細かいアクセル、クラッチ操作で意のままに運転できるMT車推しは、なんとなく欧州独自の文化のようですね。

 

そういえば、最近免許を返上しましたがうちの親父もMT車推しでギアがどう動いているかわからないAT車は運転したくないと言ってました。その割には加速時にガックンガックンする運転でお世辞にもうまくなかったですね。自分が運転できるようになった時、滑らかにギアを繋げるとこんなに快適なのかと目から鱗でした。

 

それ以外の理由としては当時、AT車の方が値段が高いとか燃費が悪いという理由もあったようですが、今は値段もそれほど大きな差はなく、AT車というか厳密にはCVT車(連続可変トランスミッション)はMT車より燃費が良かったりするので、今後欧州でもMT車は減っていくのでしょうね。

 

さらに言えば今後は電気自動車の時代。電気自動車はガソリンエンジンや欧州で主流のディーゼルエンジンに比べると低速回転時のトルク(回す力)が大きいため、回転速度に応じてギア比を変えなくても良い、つまり変速機(トランスミッション)が不要=MTでもATでもないということなんですよね。

 

ドイツでもMT車がなくなるというのは必然と言えば必然なんですね。今の我が家のクルマはAT車ですが学生時代はMT車坂道発進でエンストして焦るとか、渋滞時、進んで、止まってを繰り返して足が疲れて「つりそう」になるとか、二速から三速に変えるときに少し左側にレバーが倒れて「ガン」と弾かれたりとか大変なこともありましたが、アクセル操作とクラッチ操作の連動が上手くいってスムーズにギアが切り替わるときの「あの快感」が味わえなくなると思うと、ちょっとだけ寂しいですね。

 

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(2003年ベルギーにて)