2032年の妄想ブログ:
昔、自宅そばの電線にカラスが5羽くらい止まっていた。リーダーらしきカラスが「アー」となくと、他のカラスが順番に 「アーアー」と鳴いていた。まるでドリフのいかりや長介による点呼のようだった。
上空から落としてクルミを割るとか、敵対する人間の顔を覚えるとか知能が高いことで有名なカラスだから、鳴き声でコミュニケーションをとったりするのは別段不思議ではなかったが最近のとある市の試みは驚きだ。
最初の実験では街中のカラスが集まりそうな場所にマイク付きの監視カメラを設置し、カラスが鳴いたときの前後15秒の映像を収集し、行動を分類。鳴き声と行動の相関関係をディープラーニングで学習させた。一方、目、クチバシ、足、尾羽などの特徴から個体識別することに成功。それぞれの鳴き声が各鳥個別の特徴か、共通の特徴なのかも合わせて研究された。その結果、挨拶、警戒、威嚇など8種類の共通の「カラス語」を確認することができた。
次の実験では表現力の高いカラスたちをターゲットに彼らが集まる場所にカメラと音声を発生する装置を置いて、個別にコミュニケーションするトレーニングを実施。その中で3羽ほどのカラスが10から20くらいの構文を理解するようになった。
そして、今行われているのがそのカラス3羽によるパトロールとゴミ捨て場をあさっているカラスを威嚇または専用に用意したカラスの餌場への誘導実験だ。まだ、実験開始したばかりで本当に成果が出るかわからないが非常に面白い試みです。
別にカラスも悪気があってゴミ捨て場を荒らすわけではなく、美味しそうなものが袋の中にあるので、それを開けて選別しているだけなんでしょう。ただ、人間のルールは知らないので人間から見たら悪事になっているわけで、それが適切にコミュニケーションをとることで防げるのならば世界展開も可能な革命的な話ですね。
ところで、この実験をしているカラスが3羽ということですが市の責任者が公報で「三羽ガラス」と言いたいがために、優秀なカラスは2羽だったのですが強引に3羽選定したそうです。オジサンはこういうのが本当好きですね。