未来そうぞう日記

知的障害を持った息子と巡る日曜の東京、神奈川周辺の散歩、未来予想(妄想?)、そして気になる話題を報告します。

(ドラえもん二次創作)2034年 作品解説1

先週アップした小説の作品解説(ネタバレあり)です。

 

 (ドラえもん二次創作) 2034年

 -前編- https://dad-aslan.hatenablog.com/entry/20220125

 -後編- https://dad-aslan.hatenablog.com/entry/20220126

 

最初の構想は昨年の秋に布団の中で思いつきました。

 

二次創作でのび太ドラえもんを作ったという話がありましたが、それならば出木杉君がタイムマシンを作ったのでは?というテーマで話を考えました。

 

ドラえもんワールドジャイアンスネ夫、しずかちゃん以外の同級生として時々出演する出木杉君ですが(Wikipediaによると他にもいるみたいですがほとんど知られていない。また、ジャイ子は少なくとも年下。)、何度も作られている映画の大冒険に一度も参加してないんですよね。一説にはトラブルが発生しても頭良すぎて簡単に解決してしまうので出れないという噂も。チートキャラ出したらハラハラドキドキする冒険ではなくなってしまうし、そのときだけドジを踏むというのは出木杉君のキャラ崩壊になるのでNGだから、確かに一理あるかも。しかし、自分は子供のころからそんな仲間外れにされている彼がどこか不憫でならなかった。そして、そんな気持ちを出発地点として考えだしてできたのが今回のストーリーになります。

 

構想初期段階で登場人物は出木杉君、スネ夫ジャイアンの3名で、①二人から詳しい冒険話を聞き出し、②出木杉君自身がタイムマシンで過去に行き、③その話を交通事故で昏睡状態になったのび太に聞かせ、その体験がロボット工学博士への道を目指すきっかけになることは決まっていました。ドラえもんは夢オチという有名な都市伝説をここで使うことにしました。

 

そして、出木杉君は普通に人間の設定でしたが、ある意味人間とは思えない完璧な振る舞いをする彼はアンドロイドでも良いのでは?とロボット工学の第一人者になったのび太が最初に作ったアンドロイド1号という設定にしました。すると、タイムマシンに乗るのは人間ではなくアンドロイドに。(ターミネーターか?) しかし、物質が転送されて再構築した人間が元の人間と本当に同じかという問題を考えたとき、人間をタイムマシンに乗せる許可は膨大な動物実験や倫理的な検討を重ねた上でやっと下りるだろうから案外と人間にしなかったのは正解だと思えてきました。

 

一方で出木杉君がアンドロイドだと、昔小学生だった出木杉君は誰?という問題が発生し、その解決策を考えました。最初はそもそものび太に夢を見させるのは催眠術的な技術を考えていたので、ジャイアンスネ夫に時を渡ったアンドロイド出木杉君が小学生出木杉君の記憶を捏造するというストーリーを考えましたが今一しっくりきませんでした。そこで子供型アンドロイドに自分の精神体を入れて、それが小学生の出木杉君になるという設定に見直したら、自分的にはなんかいい感じに仕上がりました。

 

裏の設定というかアンドロイド出木杉君はのび太としずかちゃんが育ての親になります。本編のドラえもん出木杉君としずかちゃんが仲良くする場面があったが、これは女性というより母親として慕っていたという説明ができます。また、この話としては子孫のセワシ君がいない世界線で考えていたので、のび太としずかちゃんに子供がいなかったという設定も加えていますが、その分アンドロイド出木杉君を子供のようにかわいがっていたのでは?と自分の妄想にほくそ笑んでました。

 

そして、子供型アンドロイドを使うとき、のび太を助けるという目的だけならば記憶のコピーだけでも十分だったのですが、小学生時代に行ってのび太、しずかちゃん、スネ夫ジャイアントと少しでも同じ体験をしたいという意思を尊重して、精神体(攻殻機動隊だとゴースト相当)という概念を勝手に作って、複写ではなく移動と言う手段をとりました。そういう意味では生物ではないけれど、精神と言うか魂もタイムマシンで時を渡ったという結果にできて良かったです。

 

(つづく)

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