2020年の妄想ブログ:
以前、図書館での在宅勤務禁止のことを書いたが、その記事でむかしのことを思い出した。前の会社を辞めたとき、SOHOというのが流行っていた。自分もプログラマーとして独立しようかと考えたが、どうしても自宅で集中して仕事ができなかったので、断念した。今考えると、静かな環境があっても、自宅だと仕事モードに気持ちが切り替わらないとか、まわりに人がいないと気持ちが緩むとかが原因だったのかも。
どうやら、家で仕事をするのが苦手な人は、自分以外にも多いようで、その人たちをターゲットにした仕事スペース提供サービスがいろいろ出てきたが、安月給の人間が自腹で借りるにはちょっと手が出ない高いものばかりだ。そんななか、1日利用しても750円(最大10時間)という価格のサービスが出てきた。
それは、平日昼間だけ、大きな自宅を持っている人が、使っていない部屋をビジネスマンに開放するサービスだ。サービス提供者は、ほとんどが70代以上の高齢者で、子供たちが独立して、余っている部屋を提供しているわけだ。このなかには大きな庭がある名家もあったりする。
その代わり、使えるスペースはオフィスとは程遠い普通の家の部屋。設備としては、無線LANが必ずあるくらいで、机や椅子もなく、ちゃぶ台だけあるという部屋もある。また、部屋は利用者自身で掃除、もちろんトイレ持ち回りで掃除というのがルールがある。
この状況に、最初は面食らうが、慣れると意外と快適。家主である大家さんや他のサービス利用者とも顔なじみになり、親睦会という飲み会が週二で行われているところもあるとか。
大家さんは、盗難などのトラブルリスクが考えられるが、このサービスを運営している会社が身元を確認しているので、今まで目立った問題は起きていないようだ。むしろ、自分たち子供や孫世代と交流でき、家族が増えたようだと好評を得ているようだ。
サービス運営会社の取り分は約20%で、現在契約しているのは20軒、サービス登録者は約160名ほど。予約サイト運営や問い合わせ対応で赤字だが、なんとか事業継続できるように是非がんばってほしいですね。