朝、トントントンと包丁でネギを刻む音がする。
台所から、ごはんの炊けた香りとみそ汁の香りが漂ってくる。
無粋な目覚ましのアラームではなく、そんな心地よい音と香りで目覚める朝。
50代以上の昭和生まれにとって、懐かしい思い出。
40代でも経験してなくても、ドラマなどで知っている原風景。
そんな体験をデリバリーするサービスが、ちょっと話題になっているようだ。
朝食クラブというサービス。
もともと、自宅に訪問して料理代行を行うサービスであったが、
実験的に行った朝食専用サービスの反響が大きかったため、
本サービスとして採用になったそうだ。
運営会社によると、昔から需要があると考えていたが、家の人が目覚める前に
他人が自宅に入るというハードルが高いという問題があった。
しかし、スマホ認証によるドアロックの普及で、許可した人が、許可した時間帯だけ
入れるような仕組みが可能になり、この実験サービスを始め、今に至ったそうだ。
利用者は４０から５０代の独身男性が多いが、独身女性や共働き夫婦というのも
結構多いようだ。
また、利用日は月曜日が一番多いとか。
おばちゃんの「おはようございます。ご飯できていますよ。」の声が、
やる気の出ない朝に活力を与えてくれるそうだ。
