2030年の妄想ブログ:
アルバイトでもお金を稼げるが、就職して社会人になると「責任」を持って仕事に取り組まなければならず、バイトと同じ作業内容でも意味が大きく違うように感じた。
また、法律やルールを守ること、締め切りに遅れないこと、何かあれば上司(リーダー)に連絡することなど、バイトでも当たり前のことだが、社会人であればこれらを確実に守らなければならないという点が大きく異なっている。
4月に入ったフレッシュマンも2年もすれば、それらが当たり前になってくる。
もしかしたら、現在の成人式はそのタイミングで行ってもいいかもしれないと思うこともある。
ゴールデンウィーク明けの5月病もだいぶ治ってきた新人を見ながら、そんなことを考えたのは最近ネットで話題になっている高校の先生になるための資格のニュース記事を見たからだ。
どうやら、ある県の公立高校で2年生以上で担任を持つためには学校以外の職場で3年以上職務経験を、一般的な社会人としての経験を積まないといけないという新しいルールが採用されたそうだ。
一般的に大学で教員免許を取り、卒業後1年目からどこかの高校に教師になるパターンが多い。教員免許を持ってるが学校以外の企業に勤めてから数年後に改めて教師採用活動を行う人もいるがそれはほんの一部ですね。
大卒後、即教師になるというのが必ずしも悪いというわけではないが、学校という世界は世間一般から見たらかなり閉じた特殊世界で、世間がサービス残業はNGと騒がれている時も家に持ち帰って採点作業をしたり、自主的な活動として部活の監督をやらせ、数百円の手当で休日1日を束縛したりと常識外れのやりがい搾取がまかり通っている世界ですからね。それが単にNGだとわかっていても上司には逆らえないので従っているというならばともかく、これが常識だと勘違いしている人も中にはいるらしく、そんな人たちが就職や進学の進路指導をしていると思うと、これは結構恐ろしい話ですね。
そして、この問題を解決しようと考えられたのが3年以上の社会人経験ルールだそうです。これはかなり大胆なアイデアですが本気度は高く、学校と縁(ゆかり)の深い企業で実習、、、みたいなぬるいものではなく、学校と取引のない特定企業で3年、状況によっては最長5年、サラリーマンとして働いた後に学校に戻ってくるというものだ。
このガチな社会人研修は高校に入ってから最初の1年目から行く人もいれば、管理職以外の現教師も対象なので教師生活20年というベテランも行くケースもあるそうだ。
この制度、まだ試験校2校の10名の先生しか実績はないが、親や生徒からの評判も良いようで先ず先ずの成果のようだ。ただし、この研修に行った教師たちと現行の管理職教師たちとの価値観の差異による衝突が予想されていて、教育委員会としては相談窓口を設けたりと対策を練っているようだ。しかし、この衝突があることこそが、ある意味健全な組織とも言えるので、個人的に関わることはありませんが是非成功させて欲しいですね。
(Picture By Pixabay)