2024年の妄想ブログ:
平成の半ばころまで、結構多くの人が通勤電車で漫画雑誌を読んでいた。そして一部の人たちは読んだ雑誌を持ち帰らず、電車の網棚に置いて降りていた。さらにそれを拾い集めて、ターミナル駅の道端で売っている人を多く見かけた。
しかし、ほとんどの漫画雑誌はスマホに置き換わり、電車内で大きな袋を持って雑誌を回収している人もほとんど見かけなくなった。雑誌の投棄はあまり褒められたことではないが見なくなると、ちょっと寂しい感じがした。
そんな思いを持っている人が考えたかどうかわかりませんが、2019年に集英社によって電子書籍の漫画を使った回し読みができるスマホアプリがリリースされた。
位置情報を使い、マップ上に落ちている近くの電子書籍を拾い、読むことができるサービスだ。1日1冊という制限があるが、1辺が1kmくらいの六角形に区切ったマスの比較的広い範囲で拾える仕様になっている。これは便利だが、感覚的には回し読みという感じはなかったですね。
そして、2024年、コンセプトを引き継ぎ新たなサービスが始まった。
今回は鉄道の線路を中心とした周囲30mのエリアに限定。しかも電車の動きに合わせて置かれた漫画が移動する仕組みも取り入れられている。また、置かれた漫画を見つけるアプリも地図上に表示される画面ではなく、ドラゴンボールのドラゴンレーダーみたいなデザインで同心円のレイアウトに自分を中心に距離と方向にあるのかがわかる画面。そしてある程度近くになって、その方向にスマホを向けるとカメラ映像上に漫画がARで表示されて、ワンタップでゲットできるというもの。この時100%ではないが、漫画は電車の網棚に乗った形で表示され、正にかつての網棚に置かれている漫画の状況が再現されているものだ。ゲットした雑誌は20分の制限があるが無料で好きなタイトルから読むことができるのだ。
前回は1社であったが今回は3社12誌が対象。前回より力を入れている感じがする。そして、今回20分制限の他、路線エリアを離れるとリリース、次にゲットできる雑誌は前回、前々回と違う雑誌でないといけない制限がある。これはいろんな雑誌を強制的に読ませるという狙いで考えたルールであるが、利用者は意外と新しい漫画が読めて面白いと好評のようだ。また、20分制限だとその雑誌で人気のある漫画が選ばれやすくなるが、それでも1話くらいはあまり売れていない漫画を選択しているようで、雑誌社側の思惑もある程度実現出来ているようだ。
個人的にはすごく興味があるのですが在宅勤務なので、この取り組みに参加できないのがちょっと残念ですね。