2021年の妄想ブログ:
大学生のころ、絵画は人に見られ評価されるために描くのか? それとも自分の内なる欲求から描くのか? という議論を友人としたことを思い出した。今になると、どちらか片方が正しいという二元論でないことはわかるが、当時は真面目にそれぞれの自分の正義の主張をぶつけていたんだろうな。。。
そんな昔話を思い出したきっかけが、最近話題になっている「マズロートーク」だ。これはAlexaやGoogle HomeなどのAIスピーカー向けのAIを使った、いわゆる「ロボット会話」サービスだ。対象者は主に独身社会人。仕事から帰ってきた後の一人晩酌の相手として、利用者に語り掛け、今日の仕事の成果や愚痴を聞き出して、褒めたり、慰めたりするのだ。例えば、こんな感じで、、、
利用者(以下、利):今日は営業の付き合いで、〇〇社に出張。
マ:〇〇社って、あの有名な〇〇社ですね。すごいですね。
利:いや、そうでもないけど。。。しかし、営業の奴が勝手に話を進めちゃってさ。。。
マ:どんな話ですか?
利:来年の3月に納品できるって言ったんだよ。
マ:それって大変なんですか?
利:大変だよ。だって、そのためには、、、、、、
また、このサービスでは会話相手の性別とタイプを選ぶことができ、女性ならば明るい元気系、包容力のあるお姉さん系など、男性ならば眼鏡先輩系、ノーテンキ弟系などのよくあるタイプが揃っている。これらのタイプは基本、男性利用者は女性、女性利用者は男性を選ぶことを前提としているが、これら以外のタイプとして、人懐っこい後輩系の男性/女性や面倒見の良い上司系の男性/女性のタイプは、同性の利用者が選ぶことを想定したキャラ設定となっている。つまり、これらは会社の上司や後輩と飲んでいるような演出を狙っているそうだ。
AIのキャラのチューニングには、カウンセラーの他、人気No.1のキャバクラ嬢、引退した刑事、有名なお寺のお坊さんなど人の話を聞くのが得意な方々が協力しているそうだ。
なお、いくら進化したとはいえAIなので、ときどき会話が噛み合わないケースもあるけど、キャバクラ通いをやめて、このサービスにはまっている30代男性会社員によると、外国人のキャバ嬢と話しているような感じで、気にならないとのこと。。。その言葉は妙に説得力がありますね。。。