2024年の妄想ブログ:
小説「銀河英雄伝説」の中で、軍人が戦災孤児を養子にして、その子が軍人になれば貸与した養育費を免除するというトラバース法がある。この法は、長い戦争で減っていく軍人の補充と増え続ける戦争孤児、2つの問題を解決する画期的なものだ。
現在の日本においても養子制度はあるが、海外に比べると上手くいってないようだ。その理由は、血縁を重んじる文化(養子を差別する問題)だとか、公的補助(金銭面や子育て技術支援)が得られないとか、審査が通りにくい、時間がかかる(条件が厳しい、審査する人が少ない)とか、様々あるようだ。
しかし、最近、こんな日本の養子制度を見直す機運が高まっているようだ。
きっかけは2年前に発表された学術論文で、育ての親が異なる、いくつかの双子を対象に年収、学力、性格、表情についてAI判定結果を比較したところ、双子同士より、育ての親が似ている子供同士のほうが似ている(相関関係が高い)という結果が出たという論文だ。
つまり、生みの親より育ての親という考えが立証されたのだ。
一方、令和の時代に入り、さらに経済格差が広がった結果、経済的に厳しい人たちの独身率は上がり、加えて経済的な成功者も晩婚化が加速し、出生率の低下がますます進むという現実が後押しし、「養子制度改革」がホットワードとして盛り上がっているらしい。
経済的に余裕のある人たちが、自分たちの考え方を後世に残したい、つまり、物理的なDNAではなく「心のDNA」を残したいために、海外に比べ遅れをとっている養子制度を使いやすく、見直して欲しいという意見が世を賑わすようになったようだ。
国会議員も本腰を入れだしたようで、早ければ来年にも制度が見直されるようだ。
個人的には、再び、乳飲み子の子育てをする気はないので、関係ないといえば関係ないですが、ちょっと楽しみですね。