未来そうぞう日記

知的障害を持った息子と巡る日曜の東京、神奈川周辺の散歩、未来予想(妄想?)、そして気になる話題を報告します。

今更ですが選挙に行くメリットって何? 特に若者が

衆議院選挙から2週間経って今さらですが、若者が選挙に行くメリットについて意見を述べることにしました。

 

若者の割合って老人の割合に比べて低いのに意味ある?

日本の人口は65歳以上が31%に対し18-39歳が約22%くらい。

仮に老人に支持される候補Aと若者に支持される候補Bがいるとしたら極端な話、中間の年齢の人たちはA,Bとも同数投票したとして若者全員がBに投票しても、7割の老人がAに投票すればAが当選します。

確かに選挙で大事なのは希望する候補が当選するかどうか。

ケチのつけようがない完璧な正論ですね。

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しかし、選挙でわかることは当選する、しないのゼロ、イチの結果だけではないです。年齢ごとの投票率と各候補の得票数によって、各候補が挙げている政策について、どの年代がどれくらい強く支持していたかが、なんとなくですが推測できます。

政治家はよほどの悪人ではない限り、自分を応援する有権者だけではなく、なるべく多くの人たちが幸せになる政治を行いたいと考えています。

だから、老人に支持された当選したAだとしても、若者の投票率が高かった場合は落選したBが上げていた若者向けの政策を少し取り入れてみようかとか、老人向けの政策でも若者が僅かだが有利になるように方向を修正しようとか考えるようになると思われます。民主主義である以上多くの人の支持を得るのは重要で、そして次回の選挙に向けての布石にもなりますので。

これは個人候補だけの話だけでなく、もちろん政党レベルでも同様です。今回の選挙でも結果としては自民党公明党が与党という点は変わりませんでしたが、自民党議席を減らした分、僅かですが前回よりかは強引に押し切るような政治決断は減るかなと思いますし、各党ベテランの大物議員が小選挙区で敗れているのを受けて、若干ですが党内のベテランの発言力を抑える方向で組織内の役割交代が起きているようです。

今回の例では若者がこの流れに寄与したかどうかは不明で、かつ投票率より明確な当選落選によってこのような状況を引き起こしていると思われますが、劇的な与野党の入れ替えは無くても選挙そのものが政治家たちの活動に大きな影響を与えていることはわかると思います。

たった一票で何が変わるの?

確かに何万、何十万という票で勝負が決まる選挙で1票は0.01%とか0.001%というオーダーの影響しかないです。

しかし、投票そのものだけでなく投票に関連した会話や行動が他の人たちに影響を与えます。例えば、SNSのつぶやきで直接投票に行ってきたという報告でなくても、選挙に行った帰りに普段行かない駅南口の〇〇屋のどら焼きを買ったとかでも、知り合いやフォロワーが選挙関連のつぶやきを見ると自分も行った方が良いかなと言う気分になってきます。そんなことで1票以上の影響はでてきます。

それでも一人の力が当落を決めるほどの影響はよほどのインフルエンサーでない限りはありませんが、この行動する人が集まることとで大きな波を起こすことができます。

これってプロ選手の毎日の練習みたいなものでしょうか? この1回の練習が1個人の一票に相当、1回の練習は大したことないですが毎日積み重ねることで大きな力となります。つまり、この小さな一歩の積み上げが重要ということがわかれば、選挙における1票が大切であるということは何となくですが理解できるかと思います。

最高裁国民審査も意味あるの?

戦後導入された最高裁国民審査で今まで不信任になった裁判官はいないそうです。それだけ聞くと確かに意味なさそうです。今回の審査でも不信任の割合は5.97%から7.85%と非常に低い結果でした。

しかし、今回の11人のうち不信任票が7%を超えたのは4人でいずれも6月の最高裁決定で夫婦別姓を認めないと判断した人たちだった。つまり不信任までいかなくても夫婦別姓を認めないのはどうかと思う国民がいることが明確な数字として表れたということだ。そして、この結果は今後再び夫婦別姓について議論されるときに何らかの影響があると思われます。

つまり、選挙の当落同様、信任、不信任と言うゼロとイチのようなハッキリした結果にならなくてもそれなりの意味はあると言えるでしょう。

 

ということで、選挙に行くことは義務ではないですが、折角使うことができる権利なので行ってみてはどうでしょうか? とりあえず来年の参院選挙ですね。

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