2023年の妄想ブログ:
「お客様は神様」は「客ならば何を言っても良い」という意味ではないとする考えははだいぶ広まってきたが、それでもまだクレーマーは多かったりする。
悪意を持ってこの言葉を曲解しマウントを取ることで普段の憂さを晴らしている人もいるが、お客に対する態度が悪い、ここは指摘してあげないとその人のためにならないというありがた迷惑な正義感でクレーマー行動しているもしばしばいる。
このため、同じクレーム内容であっても対処方法は違ったりする。クレーマーの声の大きさや言葉遣いなどから、そのあたりを読み取って対応することができれば大事にならずに済むのだのだが、社会人経験を積んだ人ならいざ知らず学生バイトだったりすると非常に難しいことである。
この問題に対し、対応ノウハウをまとめてマニュアル化することで解決するだろうと思っている人も多いみたいだが、モノに対する作業ではなく、感情を持つ人への対応はそんな簡単なわけではない。
そして、この問題へのソリューションとして最近話題になっているのがAIを使ったクレーム対応指示アプリだ。
こちらは某コンビニチェーンが取り組んでいるもので、レジ前のカメラ映像から店員とお客とのやりとりをリアルタイムに解析しクレームと判断した場合、画面上にそのクレーム対処方法を表示、指示するアプリだ。
コンビニでのトラブルはほとんどがレジで、かつその前にカメラが設置してあるため、トラブル事例が集まりやすいということから、AI学習させるのに最適だったようです。
また、クレーム対応は今までパターン化が難しかったり仮にパターン化できても、店員は今はどのパターンなのかを判断できなかったら意味がなかったが、パターン化しにくいロジックを学習により習得するのが正にディープラーニングの真骨頂であり、またその判断に使うインプットはカメラの映像と音声を元にお客と店員の会話文、音声の抑揚、顔の表情などの情報を自動的に取得できるため、店員はパターン判断などの作業をしなくても良いのがこのシステムの大きなメリットだそうだ。
そして、このシステムではそれぞれの対処方法の指示とともに、これに即して対応したときに解決できる確率も表示されるそうだ。70%を切るとベテラン店員や店長に相談、確認することを推奨するらしいが、実際にそのようなケースは全体の10%も満たないとか。クレームの都度、夜中でも電話で起こされていた店長からかなり好評のようだ。
ある意味、これもひとつのDXなのかもしれませんね。
(この写真はこの記事と一切関係ございません)