先日テレビ番組で50名の10代若者に対するアンケートで「トラベラーズチェック」を知っている人が「ゼロ」だったことに納得はするけど淋しさを覚えましたね。
トラベラーズチェックとは額面の記載された旅行者用の小切手でT/Cと略されていました。お店でその場でサインをして渡すと記載された額のお金として使うことができました。その場でサインしないといけない縛りから、不正利用されにくく、紛失しても番号がわかれば再発行可能ということで、発行手数料はかかるが現金を持つより安全ということで昔は海外旅行の必須アイテムとして個人海外旅行のバイブル「地球の歩き方」などでその利用を推奨してました。
そして今回改めて調べてみたら、日本では2014年を最後に廃止になったようですね。理由はクレジットカードと海外でも利用できる銀行キャッシュカードの普及だそうです。クレジットカードに関しては欧米では昔から使える店は多かったですが会計時、裏でこっそりスキミング(番号情報盗み出し)したり、カード番号のカーボン紙コピー(カードの数字部分の凹凸にカーボン紙をあてて請求書を作成する)のアナログ作業で2重コピーして不正請求したりとかありました。しかし、最近はお客に端末へ直接カードを入れさせて決済する方式が多くなり、だいぶ改善されましたね。
ちなみにトラベラーズチェック発行会社と有名なのは「アメリカンエクスプレス」と「トーマスクック」。トーマスクックは欧州鉄道の時刻表を発行している会社で海外旅行に行く若い人は絶対知っている名前だったけど、時刻表も電子化された現在ではこちらの名前を知っている人も少なくなりましたね。
そして、最近は「リコンファーム」という言葉も聞かなくなりましたね。こちらは飛行機チケット関連の用語。飛行機搭乗の72時間前までに私はこの飛行機の便に乗りますということを直接航空会社に電話して伝えることです。
一見、チケットを買っているのにどうしてそんな「再確認(Reconfirmation)」が必要かというと、昔、予約やキャンセルの多くは旅行代理店が受けた後、電話やFAXなどで航空会社に伝えるので「遅延」が生じ、機内食のキャンセルが間に合わなかったり、予約を定員より多く受け付けるオーバーブッキングの問題が生じやすかったそうです。このため、リコンファームを72時間前までに行わないと自動的にキャンセルするというルールにしたそうです。
このリコンファームは添乗員や現地スタッフが対応してくれる団体旅行は別として個人で行う必要があり、また日本以外の航空会社では英語で行う必要がありました。大都市でその航空会社のオフィスがある場合はいいですが、ない場合は電話での英会話。手ぶり身振りや筆談ができないため、ちょっとハードルが高かったですね。
今は旅行代理店ともネットワークで繋がっていて予約やキャンセルは瞬時に行われ、またキャンセル率などもかなり正確に予測できるようになったのでほとんどの航空会社はもうリコンファームしなくてもOKになったようです。
なお、20代の後輩に聞いたら「離婚関連に強い法律事務所とのこと?」というお約束に近いボケをしてもらいました。