2030年の妄想ブログ:
人は生きているといろんな判断を迫られる。
進学や就職、自動車やマイホームの購入などの人生を左右するものから、今日の昼食は何にするという小さなことまで毎日、いろんな判断をしている。
しかし、年をとるとどうしても判断力は落ちてくるし、人によっては認知症と診断されるケースも。
一方、AIは2010年後半以降、飛躍的に発展。様々な事象を認識し、適切な判断を下せるようになっただけでなく、食事やファッションに代表されるような個人の好みによって分かれる判断も、その人の外食やショッピングの出費履歴を学習することで95%の精度で一致し、一致しないケースでも4.9%はベストではなくベターな判断ということで、結果として誤った判断は0.1%未満という精度が実現できているそうだ。もちろん、テストケースが人生の全ての事象を網羅しているわけではないので、この数値は若干眉唾物なところはあるが、平均的な一般成人に依頼するよりも遥かに信頼できそうである。
そして、最近話題になっているのがこのAIを使った個人向け出納管理システムだ。
出納というわかりにくいが、具体的にはクレジットカード決済や銀行の預金引き出し、振込手続きを監視し、このユーザーの振る舞いとして適切かどうかを判断し、不適切と判断した場合は手続きを中止し、マルチ商法や特殊詐欺などの犯罪被害を未然に防ぐシステムだ。
特に銀行預金引き出しに関していつもと異なるパターンの場合はAI(ケースによっては人間のスタッフ)が電話をして、理由を聞きだし妥当性を判断する仕組みも取り入れており、かなり安心できる設計みたいだ。
妥当性の判断基準に関しては事前に1年分のクレジットカードおよび銀行入出金の履歴、質問表への回答をベースに個人の嗜好を学習するそうだ。質問表は趣味や好み、衣食住にかかる予算感など様々。最大2,000項目まで用意されていて、基本100項目だけ回答すれば最低限の判断はできるようになる。ただし、回答数が多いほど判断精度が向上するので推奨として500項目は解答して欲しいとのこと。
また、利用者の希望や認知能力に応じて、管理ルールを細かく設定可能。例えば1万円を超える手続きの場合のみを管理対象にしたり、銀行振り込みのみを対象にするとかも可能みたいだ。
サービスはまだテスト期間らしいですが、65歳以上の人口が30%を超える2030年、かなり注目度が高く、多くの人が早期正式サービス化を望んでいるようです。
なお、知的障害者の代理判断への応用も検討され、法整備も含め、早期実現に向け勢力的に取り組んでいるようです。個人的には特にこちらのほうが期待大ですね。