2021年の妄想ブログ:
以前、ここのブログでも書いた日本語でのディスカッション(ディベート)を学ぶ「日本GO塾」は、塾の名称を議論して考えるというテーマに合わせて「考論塾」に変えたそうだ。(前の名前は、無名の冴えない政党みたいだという批判を受けていたとか) そして、この名称変更をきっかけに勢いが増し、たった1年半で4校から30校10都府県に展開するまで成長したそうだ。もちろん、この成長の裏にはいくつかの大きな改善があったようだ。
当初、議論するテーマは子供が興味を持ちやすい議題が中心で、例えば、給食はパンとご飯のどちらが良いか、イチローと大谷選手が同じ時期にプレーした場合、どちらが活躍するか、ドラえもんと名探偵コナンのどちらが先生になったほうが成績が伸びるかとかだったが、中学生くらいだと物足りないといことで、受験戦争は必要か、英語学習は小学校から行う意味があるかという固い議題や、移民を受け入れやすくしたほうが良いか、関税を高くして保護政策を強めたほうが良いか、AIの発達が人を幸せにするのかなど、国際、経済、科学などの分野のさらに固い議題も取り入れるようになったのだ。
次に、タバコは世の中に必要かとか、民主主義と独裁主義のどちらが良い社会になるかとか、意見がどちらかに偏る議題で、自分の主張とは異なる立場をとることで多角的に見る力をつけさせるような議題も適用するようになったそうだ。
次に、どちらのほうが良いかという議論だけでなく、提示された議題に対するアイデアや対策を検討、プレゼンして、優劣を競うスタイルも取り入れるようになったそうだ。
そして、今までは1校内で競争していたのを、テレビ会議システムを使って他校のメンバーと競争するようにしたり、6校くらいのトーナメント戦でエリア優勝を目指したりというモチベーションアップの改善もされたそうだ。
一方、講師のほうも、一般的な学習塾講師経験者の割合が少なくなり、大学OB、商社OBなどの知識水準や討論スキルの高い、いわばディスカッションの元プロたちが参加するようになったそうだ。
また、議論に合わせ、その分野に強いサラリーマンに、議論に関連する背景や技術を講義したり、仮想対戦者を演じることを依頼することで、ディスカッション内容のレベルアップに繋げているそうだ。
というような盛りだくさんの改善が功を奏し、塾の人気が爆発し、一部地域では入塾倍率が8倍を超したり、地方の誘致合戦がし烈化したりと、なかなか盛り上がっているようだ。
塾の主催者は、来年は対象を高校生まで拡げ、全国8エリア(北海道・東北、東京、関東(東京以外)、東海、北陸・甲信越、関西、四国、九州)を制覇したら、小学、中学、高校で全国トーナメントを行い、その様子を某動画サイトで生中継すると息巻いているそうだ。
これを聞くと、ちょっと調子に乗っている感もあるが、議論するスキルを学ぶことが日本社会にも根付くことは、個人的には非常に良いことだと思うので、応援していきたいですね。自分の得意分野の議題があったら、講師に応募しようかな。