2020年の妄想ブログ:
数年前、近所の電柱の上で、こんな光景を見た。
リーダー格のカラスが「アー」と呼ぶと、1匹目のカラスが「アー」と答える。
次に「アーアー」と呼ぶと、2匹目のカラスが「アーアー」と答える。
次に「アーアーアー」と呼ぶと、3匹目のカラスが「アーアーアー」と答える。
点呼でもとっているのか? お前らはドリフか? リーダーは、いかりや長介か?と思わず、ツッコミを入れたくなった。そのときから、やつらは絶対、自分たちの言語を持っているはずだと私は確信している。
そして、そんなことを真面目に研究しているドクターが、ドキュメント番組で紹介されていた。AIによってカラスの言葉を理解しようという試みで、ディープラーニングによる音声認識(言語解釈)ならば、コミュニケーションに一定のルールがあれば、人間の言語でなくても理解できるはずだという単純な理由で研究を始めたそうだ。
ここで紹介されていた実験では、数十羽の野生のカラスをとらえて、足にGPS発信器を取り付けて放ち、カラスがよく出没する公園やゴミ捨て場など100か所に設置したカメラとマイクで会話を記録するというものだ。ある程度の数のサンプルが揃ったところで、記録した音声波形とカラスがいた場所、またはその後に移動した場所との相関関係を学習させ、「場所」を示す音声波形=単語を見つけようというのが、この実験の目的だ。
この番組の中では、まだはっきりとした成果は得られてないようだが、記録を目視でチェックした研究員が、知っている個体のカラスと出会ったときの第一声が、いつも同じような鳴き方をしている可能性が高いことを発見し、それぞれ仲間同士の固有の挨拶の言葉があるのではという別視点でも解析を検討しているそうだ。