2000年半ばくらいですが、出張で中国上海に何度か行きました。
そのころ現地メンバーに必ず連れられていかれたのが露店が集まったマーケット。ビジネスカバン、バッグ、財布、衣類などブランド品からノーブランド品まで様々なモノが無造作に店先に吊るされて売られていました。もちろん、ヴィ〇ン、シャ〇ルなどのブランド品は本物だとは思いませんが銀座で見る高級ブランドショップの製品は全て扱っている感じでしたね。
中にはブランドロゴを前面に押した品の無いゴルフクラブのヘッドカバーのような本物では作られていないようなものまで売ってました。特にゴルフ関連はクラブケースから始まりボール、ティー、ボールケース、メモカバーなどブランドロゴ入りのありとあらゆるグッズが揃っていましたね。
接待ゴルフが得意な日本のサラリーマンはちょうど良い上顧客だったんでしょう。もっとも、売るほうは直営店ではなかなか売っていない「銀座にない。レア品、レア品」と日本語で言ってましたが、多くは偽物だとわかっていて接待ゴルフ時のネタとして買っているんでしょうね。
ちなみに、ここでは値切るのが当然ですが、日本人は少しだけ値切りに応じて大げさにこれ以上は無理だ(No, No)を繰り返すだけでOKというチョロい客だそうです。ちなみにさらにチョロい客は欧米の人たちだそうです。
次に行くのはDVDの店。もちろん扱っているのはほとんどが非正規品。中国の映画やドラマも僅かにありますが、ほとんどがハリウッド映画、韓国、日本などのアジアドラマとアニメ。中には最近最終回を迎えたばかりのものもあったりします。おそらく日本HDDレコーダーで録画したデータをもとにDVDを作っているらしく、中にはCM提供や地震速報の帯が入っているものもあるとか。
これらのパッケージはオープニングなどからタイトルなどを抜き出した、ある意味オリジナルのパッケージ。そして、裏の説明書きや出演者も頑張って日本語の記述を真似てタイピングしてますが、カタカナのツとシが反対になっていたり、一部簡体字(中国の漢字)の似たような文字が混ざっていたりと、そのときSNSがあったらバズりそうな間違いだらけでした。
一応、中国人にも買ってもらうものなので、日本のドラマやアニメのDVDは音声は日本語でも中国語字幕がついているそうです。だから、中国語の勉強のために買う人もいるとか。
これらのパチモンは空港の税関で見つかれば当然没収です。このため、個人的には特に欲しい物もないこともあり買ったことはないですが、何人かの出張同行者は山のように買ってましたね。というか、中国だと近く行きやすいということで、定年間近のオジサンたちが思い出作りのために出張に同行してました。そして、現地駐在者がその人たちを接待するためのお決まりのコースだったのです。
自分としては購入するつもりはないのですが、こんなものを売っているんだという好奇心を刺激してくれる楽しいツアーでしたね。
ただ、いま改めて思い出すと、出張申請書に何もしないオジサンたちの役割をでっちあげて記入するのに苦労しました。彼ら自身がパチモンでしたね。