未来そうぞう日記

知的障害を持った息子と巡る日曜の東京、神奈川周辺の散歩、未来予想(妄想?)、そして気になる話題を報告します。

日蓮上人と勝海舟を魅了した洗足池

田園調布本町の桜坂池上本門寺に続き大田区桜散歩の最後は洗足池です。

出発地は東急池上線洗足池駅です。

洗足池は中原街道を挟んだ駅の目の前。一帯は洗足池公園となっています。

洗足池の由来ですが東急バスのホームページの記事に載っていました。元々このあたりは、この大きな池が周辺の水田に豊富な水を供給していたとか、または大きな寺の所領地だったとか理由にはいくつかの説がありますが「千束分の稲の税」が免除されていたことから「千束」という地名になったそうです。その後、鎌倉時代日蓮上人が山梨の身延山から茨城県の両親の墓参りに向かう時にここを通った時、池のほとりで休息して、この池で足を洗ったという言い伝えから「洗足池」に改名したそうです。

池上に続き、ここも日蓮上人ゆかりの地だったのですね。というより、池上本門寺の影響で近隣の日蓮に関連するスポットが聖地として脚光を浴びたので、改名してさらに観光知名度を上げようという当時の人たちの思惑が透けて見えますね。

スワンボートがあります。上野公園、井の頭公園石神井公園など東京の公園って意外にスワンボートがありますね。

池の東側はレジャーシートを敷いての花見がOKとなっています。

八分咲きで天気も曇りとあいにくですが、近隣から多くの人が来ていて子供が乗せられる自転車が多数停められていました。

池の北側には島があり、例に漏れず弁財天が祀られていました。

池の北側は小高い丘になっていて、こちらに多くの桜が植樹されています。本来こちらの方がお花見スポットとしてこの時期はレジャーシートが隙間なく敷き詰められるのですが、コロナ禍でレジャーシート禁止になっています。

個人的には10数年前、ここで出向先の会社で花見をした思い出がありますね。若手が朝から場所取りをして、取引先の営業さんが一升瓶を持って参加する昭和っぽい花見をしたのはこれが最初で最後でしたね。

こちらの洗足池公園内には勝海舟夫妻の墓があります。

勝海舟江戸城開城の会談をするために池上本門寺に向かう途中、この池の畔で休息したとき、ここの風景を気に入ってこの地に別荘を建てたそうだ。そして遺言に基づき、夫婦ともどもこの地に眠っているそうです。

この裏には勝海舟記念館があります。ここは勝海舟没後、海舟に関連する書籍を集めて作られた「清明文庫」の建物を大田区が譲り受け、記念館として整備したものだそうです。

館内にあるこちらの勝海舟銅像赤坂にある坂本龍馬の銅像と比べると歳を召されているようですが眼光は鋭いですね。

また、先ほどの墓のそばには西南の役で命を落とした西郷隆盛の菩提を弔うための留魂碑があります。勝海舟西郷隆盛、この二人は江戸城開城の会談後も親交があったようですね。

こちらは池の東側にある妙福寺。

大きな竹藪があり、趣のあるお寺です。

ここは日蓮上人が立ち寄った場所としてゆかりの深い寺。立正安国の文字が土台に刻まれた日蓮銅像があります。

今回予備知識がなく、桜の名所ということで池上本門寺と洗足池を巡ったのですが、2カ所とも日蓮勝海舟という関連がない両名が関わった土地だったのは面白かったですね。なお、この二人を魅了した洗足池ですが、全国的には無名ですが実は高級住宅地。現在も人気の場所なんですよね。