最近、経済ニュースのいくつかの記事、フミコフミオさんやナイーブMEさんのブログ記事で「儲ける」ことの罪悪感が話題になっていて、さらに自分の周りでもこのことを考えることが多かったので、記事にしてみました。
どうして、そうなったのかは諸説あるようだが多くの日本人は「清貧」を良しとして、「お金は汚い」「儲けるのは良くない」という考えが浸透している。
少なくとも自分も20代までそうでした。
一方、多くの欧米人は「儲けることは悪いことではない」と思っているらしく、子供のころから積極的に投資を学ばせたりしている。それだけ聞くと欧米人は儲けを独り占めすることを推奨する卑しい人たちと思うかもしれないが、別の考えがあることを理解しなければならない。
このWikipediaによると、ユダヤ教のヘブライ語聖書では「金持ちは貧者を救済しなさい」と記述されているらしい。そして、キリスト教でもその考えを吸収、採用していったそうだ。
そして、それが「ノブレスオブ・リージュ(noblesse oblige)」、Wikipediaによると「一般的に財産、権力、
儲けることが「悪」ではなく、儲けた富を独り占めして、貧者たちに還元しないことが「悪」という考えなんですね。
個人的には合理的な考えが好きな理系人間だから、日本の金持ちを叩いてみんなで貧乏でいようよという考えよりも、欧米の金持ちを褒めて、みんなに還元してもらおうよ(還元しないケチな金持ちはもちろん批判)という考えの方がよっぽど良いかなと思いますね。
- 売り手によし
- 買い手によし
- 世間によし
「商売において売り手と買い手が満足するのは当然のこと、社会に貢献できてこそよい商売といえる」という考えですね。(伊藤忠商事さんのホームページより)
つまり、買い手が喜ぶだけでなく売り手も喜ぶ、そして売り手の仕入れ元も喜ぶ、、、独りだけ良くなるのではなく皆が良くなるということですね。
だが、だが、しかし、なかなかこの考えを理解してもらうのは骨が折れます。
自分はシステム開発で技術側の仕事をしてますが、ちょっとしたことで赤字になってしまう金額で複雑な案件を取らないように営業を説得するのに苦労しました。
言う通りの金額で、言う通りの要求仕様を受けるほうが当然お客様に喜ばれるので、そちらに流れやすくなるのは理解できます。
また、適正な品質のものを適正な価格で提供するというのは一見簡単そうですが、経験とセンスが必要で、「顧客第一」とか「お客様は神様」という基準で判断したほうが楽だというのもわかります。
とは言っても、会社の利益が大事と言っても、頭でわかっていても利益という言葉に過剰反応して、利益、利益と言ってお客様のためを考えていないと反論してくるのは、もう少し考えろと言いたくなりますね。
しかし、別の面から攻めるように変更し、将来的に頻繁に不具合を出したり、運用が赤字だから倒産しないまでも経営判断でそのサービスから撤退となれば、最終的にお客様へ迷惑を掛けるということを説いて、やっと最近問題であることを認識してもらいました。(とは言っても、まだ一部関係者の説得はできていませんが)
これは「サスティナブルな事業継続にはWin-Winの関係は不可欠」という文で集約されますが、営業トークでサスティナブルやWin-Winという言葉を使っている割にはその視点で物事を捉えるというは難しいようです。
ちなみにこれはフランダースの犬で有名なアントワープ大聖堂のルーベンスの絵。
現地のベルギーでは才能ある少年が貧困で亡くなるというラストが不評のようです。
ベルギー人はそんな少年を見殺しにしない!
才能も財産のひとつ。貧乏ならばその少年に投資をして、その少年はその才能で素晴らしい絵画を描き、みんなに還元するべきだとか。
確かに日本人と西洋人の考えの差を感じますね。
以前の記事でも書きましたが、こちらはふるさと納税で届いた淡路ビーフ切り落とし。
一般的に肉は定番中の定番ですが、なんかふるさと納税は少し普段より贅沢しても良い気がしますね。