前回の川崎市の妙楽寺散歩の続き。
川崎市は細長い形をしていて妙楽寺のある多摩区は川崎市で一番北の区になります。
川崎と言うと一番南にある川崎区のイメージが強く、未だに臨海エリアの工業地帯というイメージがありますが、この多摩区あたりだと内陸で、山岳と言うほど高くはないですが緑が多い小さな山と閑静な住宅地でイメージは大きく変わりますね。
また、妙楽寺の影響なのかこの辺りは個人宅の庭や、
山際に紫陽花がたくさん咲いています。
妙楽寺から少し坂を上ったところに小さな公園がありますが、
ここも紫陽花が綺麗です。白い花もいいですね。
さらに坂を上り階段を上ると長尾神社があります。
ちなみに長尾と言う地名は長い尾根からきてるという説が有力だそうです。標高は全然高くないですが先ほどのコメント通りここは川崎市としては山岳エリアですからね。
長尾神社の創建年代は不明だそうですが、この辺りは縄文時代から集落があり、さらに中世からあると言われている五所塚がそばにあることを考えると歴史は古そうです。
こちらが五所塚のひとつです。直径4m、高さ2mの塚が名前の通り5つあります。
案内板にある通り古墳のようだが古墳ではなく、何かの民間信仰の祭事に使われていたようです。
五所塚のある公園から東に2分くらい歩くと山道があり、下って行くと、
立派なお寺が見えます。
こちらは神木(しぼく)山等覚院というお寺です。
山門からも歴史があるのかなと思ったらこの門の建立は1898年だそうです。100年以上は経っていますがそれほど古くはないようです。
実は6月だったのでわかりにくいですが、このお寺はつつじの名所です。
4月中旬から5月初めにかけてつつじの花が見頃になります。
こちらが本堂です。この建物自体の建立は1859年だそうですが川崎市教育委員会の解説によるとお寺の詳しい沿革はわかっていないそうです。しかし、お寺のホームページによると日本武尊と縁(ゆかり)があるとか。
日本武尊が疲労困憊で歩ていると鶴が舞い降りるのを見て、冷たい泉を発見。水を飲むとたちまち疲労回復。感激して木を一本植えたそうだ。人々はその木を神木と崇めていたが、智証大師円珍(9世紀ころ)がその神木に當本尊不動明王と刻んだのが始まりと言われているそうです。
神木の名については別の由来もあるみたいので、実際は違うかもしれませんが日本武尊というと夢がありますね。
本堂の周りにもつつじの丸い木がたくさんあります。
このこんもりしたつつじを見ていると花が咲いたときの風景に期待が持てますね。
また来年の4月に訪問したいです。
このお寺以外にも多摩区にある生田緑地は薔薇の名所です。
良い意味で川崎市らしくないところですね。
(つづく)