先日、顔認証について記事を書いたが、アメリカでこんなニュースがありました。
インターネット上の顔写真を本人の許可や通知なしで収集したとかの理由で、複数のプライバシー関連法に違反するという訴状だそうだ。
インターネットは誰でも見れる場所。つまり、実世界で言ったら、外の道路から誰でも見える庭や建物の写真を撮影しても良いのでは?という意見もあるかもしれない。しかし、それを自由に使われることは確かに許されていないはずだ。
例えば、どんな利用方法でもOKならば、質素な家の写真を撮って、貧乏人の○○とか悪口記事を書いても良いことになってしまう。
一方で、道路から撮った写真をGoogleのストリートビューで利用することは人の顔、表札、車のナンバーなどをぼかす条件で、世の中の多くの人に許容されている。
実際、ストリートビューは知らない場所に行くときの予習や、昔住んでいた場所の今の状況を知りたいときとかに使える便利なツールだ。
「いいやつばかりじゃないけど、悪いやつばかりでもない。」ということだ。
また、欧州ではこんな動きも。
EUは5年間の公共の場での顔認識技術の実装を一時禁止したいと考えていて、Googleは(医療機器や自動運転車などには別の規制が必要かもという意見も付加えつつ)、政府の規制などを早く決めていくべきだという見解に対し、マイクロソフトは難色を示しているようだ。
確かにマイクロソフトの主張するように行方不明の子どもの捜索に使えるのに、それは禁止したくないという意見も非常によくわかるが、人の動きを監視することもできるその仕組みをOKと簡単には判断できません。
大量破壊兵器にもエネルギー問題解決にも使える原子力みたいなもので、使い方次第ということですね。しかし、この問題は、原子力のように目に見えるわけではないので、さらにその問題の複雑さは増しているということですね。